(2) collinsを入手

ハムフェアーに出すジャンク品を集めようとして始めたオークションにてSX-28を入手した事から私はついに禁断のマシンCollinsを手に入れてしまった.

憧れのCollins KWM-2 を入手

最初に入手したのはエムツーでした.
Collins KWM-2のことを「エムツー」と略して言うのですが,今,リグの紹介で私は「エムツーを使っています」と言って分かる人は少ないかもしれません.
12月28日 KWM-2Aと電源516F-2 のセットを13万7千円にて落札した.
電源516F-2の平均的な価格は4万5千円なので本体は9万2千円となる.
m2禁煙のご褒美として計算してみると,セブンスターの現在の価格440円(当時の値段です)で割ると311箱分となり,1日1箱吸っていた場合は311日分で買える事になります.
Hi オークションの商品説明は次の通りであった.
----- 「コリンズのKWM-2A及び電源516F-2のセットです.
資料として保管していた物で,動作確認等は行っておりません.
このため,本セットはジャンク扱いでお願い申し上げます.
セットと併せKWM-2Aの整備マニュアル(複写)及び整備関連書籍をお付けします.
本機は装備真空管を含め構成部品に特段の欠品は無いと考えますが,動作については全く不明です.
学習用,参考資料としてご利用頂ければ幸いです.kwm2
なお,装置内部は実際よりも綺麗に写っていますのでご注意下さい.
ノークレーム,返却無しで購入して頂ける方の応札を,お願い申し上げます.
----- 12月19日に代金を振り込み,翌日20日に現物が届いた.
これがコリンズか~! これがエムツーなのだ! と ダイヤルをクルクル回したり,ツマミをカチカチと回したり,しばし感触を味わった.
蓋を開けてみた. 今まで写真でしか見たことのなかったものが目の前に現れた.
真空管は18本使われている.ファイナルは6146Aが2本,ドライバーは国産でよく使われていた12BY7Aではなく6CL6が使われている.
殆どの球は9Pの複合管で,6AZ8,6U8A,12AT7,6BN8,6EB8と6U8Aと12AT7以外は聞きなれない球である.
シャーシKWM-2Aのシャーシ内部 ひっくり返してシャーシの中を観察した.
40年前に戸塚のOMさんが仰っていた,当時としては高品質の部品が惜しげもなく使われている.
複合管を多数使った設計となっており配線は複雑極まりない. 
ターレット・ポストと言うらしいが,スペース効率を高めるために立体配線のための円柱形のラグ板が使われている.
ターレット・ポストにはE-10,E-20とアドレスが振られている.
配線は全てチューブで覆われており,むき出しの裸線は一切ない.
半田付けは全てからげ配線となっている.
シャーシコリンズ社は流れ作業で作るのではなく,1台のトランシーバーを一人で全ての部品付けや配線をしたとの事である.
作業をする人は完成させる喜びを感じながら作業ができたのではないかなと思う.
KWM-2のVFOはPTOと呼んでいるが,可変幅が200kHzしかありません.
そのために200KHz置きに水晶を用意してバンドを変更している.贅沢な設計である.
21.195で交信して21.205で交信するためにはバンド切り替えスイッチを切り替えることになる.
KWM-2AはKWM-2の後継と誤解されている方が多いが,後継機ではありません.
KWM-2Aは水晶のバンク切り替えが用意されていて,オプションの水晶を沢山入れられるようにしたタイプです.

de JF1RWZ

 

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