32. スパイダーコイルタップ付き,鉱石とゲルマ切り替え端子付き鉱石ラジオ

鉱石ラジオ正面 
   

 鉱石/ゲルマ切り替えができる透明のケースに入った鉱石ラジオです.
7K3BKZ小林さんに投稿頂きました.VY TNX.

スパイダーコイルタップ付き,鉱石とゲルマ切り替え端子付き鉱石ラジオの製作

ケースには100均の調味料ケースを使いました.
正面はエアーバリコンの同調つまみを取り付けています.
エアーバリコンは2連ですが,片方だけを使っています.

背面はロータリースイッチによるコイルのタップ切り替えを取り付けています.
端子赤/黒はアンテナ端子と接地端子,もう1組の端子赤/黒は検波器の取付け端子です.
検波器の取付け端子にはゲルマニュウムダイオードと検波用鉱石を取り付けて実験ができるように工夫しています.
横から見た上から見た

実験に用意したゲルマニウムダイオードと検波用鉱石

ゲルマニュウムダイオードと鉱石

左から,
① ロシア製のダイオード D311,
② 普通のゲルマニウムダイオード,IN34/IN60
③ 検波用鉱石(黄銅鉱)
④ 探り式鉱石検波器

普通のゲルマニウムダイオードはVfが0.6Vくらいですが,ロシア製のは0.3Vでした.
ロシア製のゲルマニウムダイオードはD311という型番です.
現在このラジオでニッポン放送1242kHzが良く聞こえています.

2023-01-20

7K3BKZ 小林

鉱石/ゲルマ切り替えができる透明のケースに入った鉱石ラジオに関連した補足説明

■ ロシア製,ゲルマニウムダイオード
D311 (Д311)ゲルマニウムダイオードの規格,図の黄色の腺参照
順電圧:0.34V 10mA,順電流:MAX 40mA,
パルス順電流:MAX 500mA,逆電圧:MAX 30V ,
寸法(リード含まず):φ4x12mm,
ロシア製ゲルマニウムダイオードはamtendoで入手可能です
入手可能な型番[D18],{D9G},[D311], [D312] ,[D310], [D311A], [D9V], [D9J], [D9B].
性能グラフ

黄銅鉱

黄銅鉱の鉱山は日本に沢山ありました.
日本の黄銅鉱の産地は3,615ヶ所もありました.
中でも阿仁(あに)鉱山(秋田県)は1716年(享保元年)には産銅日本一となり,別子銅山,尾去沢鉱山と共に日本三大銅山のひとつに数えられ,阿仁鉱山の名は全国的にもよく知られるようになりました.

阿仁鉱山の歴史

阿仁鉱山鳥瞰図

阿仁鉱山 鳥瞰図 阿仁鉱山伝承館 2001年筆者撮影

阿仁鉱山伝承館 
阿仁鉱山伝承館は,阿仁鉱山の歴史を後世に伝えるため,1986年にオープンしました.
館内には阿仁鉱山から採取された「黄銅鉱」をはじめ,「黄鉄鉱」,「方鉛鉱」など鉱石ラジオに使える鉱物の標本,発掘で使用されていた道具のほか,江戸時代の阿仁鉱山作業絵図や阿仁鉱山だけで使用されていた阿仁波銭,ドイツ人技師メツゲルによる阿仁鉱山調査報告書,鉱山労働者の相互扶助制度に関する資料などが展示されています.
阿仁鉱山の現在
阿仁鉱山の現在の姿 2001年8月筆者撮影

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